散策diary♪(保管庫・建築さんぽ)

都内および近郊の建築さんぽを楽しんでます♪

先週末、​駒沢大学禅文化歴史博物館​に行ってきました






東京都選定歴史的建造物である「耕雲館」は昭和3年に駒沢大学の図書館として
建てられたものです。

耕雲館
旧新橋演舞場、銀座サッポロライオンビヤホールなどで著名な菅原榮蔵(1892-1968)
の設計で、昭和3(1928)年に図書館として建設されました。
現在は「禅文化歴史博物館」として広く公開しています。
関東大震災後の建築物で耐震性も考慮され、折れ曲がった屏風のように
稲妻型に壁を繋ぎ合わせることで地震の被害を分散させる「折板構造」という技法が
とられました。
ステンドグラスのある中央吹き抜けの大閲覧室の空間構成には、本を読む
という行為を崇高な営みに高めようという設計者の意図がうかがえます。
(駒沢大学HPより)


  



近代的なキャンパスの中にあって、威風堂々の風格ある建物でした
↑でも説明されているように屏風のような外観は、とても個性的
外壁に使われてるスクラッチタイルやフランク・ロイド・ライト風の
モチーフなど、当時の時代の先端を行くような新様式が随所に取り入れられていて
独特の魅力をたたえてました






  


禅文化歴史博物館
禅の象徴空間としての展示室Aと、曹洞宗を中心とした禅の歴史と
文化を辿る展示室B1~5で構成されています。
当館では、禅僧の墨蹟や絵画をはじめ、禅文化を語る美術工芸品や
仏教美術に至るまで、幅広い分野の資料を収蔵しており、各展示室の
テーマごとに公開しています。
大学の原点ともいえる禅の精神を体感してみましょう(駒沢大学HPより)








ステンドグラスのある吹き抜けの中央ホールには須弥壇と一仏両祖像が並び、
仏像の回りには「釈尊生涯のレリーフ」や修業層の生活の様子や楽器(鳴らし物)
などなど「禅」をテーマとした仏教文化を学べるようになってました。


 
 


展示室Bの各部屋では
「禅の源流」
禅の発祥から中国への伝禅、中国禅の発展、そして日本への伝禅、
成立に至る流れをたどります。
「曹洞禅の成立と展開」
道元による日本曹洞禅の確立から、瑩山による地方展開に至る
教団形成の流れをたどります。
「正法眼蔵・伝光録の世界」
曹洞宗の二大経典とされる「正法眼蔵」及び「伝光録」を通して、
曹洞宗の思想にふれます。パソコンによる全文検索や、道元の生涯、
永平寺での修行風景等の映像がみられます。
「般若心経」の写経体験コーナー(無料)もございます。
「禅僧列伝」
中世、近世、近代の禅僧達を紹介し、社会史の視点から曹洞禅の歩みを
解き明かします。
「日本の禅の歴史と文化」
臨済、黄檗を含めた日本の禅宗の法系、歴史を編年的に紹介します。
また禅の影響によって生まれた日本独自の多彩な文化、芸術を紹介します。



などなど、禅にまつわる多彩な事柄が展示されてました。
正直なところ、仏教に関しての基礎知識が全くないので、ほとんど
チンプンカンプン~(@へ@)
ただ、一番印象に残ったのは、「澤木興道老師坐像」の横に掲げられていた
この言葉
「坐禅は龍の蟠(わだかま)るがごとく、颯爽たる姿勢と凛々たる気迫が
こもっていなければならない。借り物の猫のようにふにゃっとした坐禅、
​​​気の抜けたビールのような坐禅は何年やっても無駄だ」​


かねがね、一度くらい「禅」を試してみたいと思ってたんですが、
この御言葉をみると私にはとうてい無理そうです。




門司港の近代建築を見てきました。





↑は全国で最大級の歩行者専用のはね橋「ブルーウィングもじ」です
関門海峡や関門大橋を見渡せる場所に架かっていて、カップルで渡ると幸せに
なる「恋人の聖地」として認定されているんだとか
ただ、残念ながらハネ橋があがるのは一時間に一回。
閉じてる時は、ごくごく普通の橋のようでした(´艸`)
橋があがると、下の画像のようになるそうです。




門司港駅周辺にはレトロな近代建築が立ち並び、建築好きとしては
「どこから見ようか」と迷うほど
短時間しか時間がとれなかったので駅の近くの「旧門司三井倶楽部」「旧大阪商船」
「旧門司税関」「国際友好記念図書館」などを駆け足で回りました。
もっとジックリ見たかったけど…残念無念~
 

旧門司三井倶楽部
大正10年(1921年)に三井物産の接客・宿泊施設として建設され、翌年には
アインシュタイン夫妻が宿泊しました。
1階はレストランやイベントホール、2階は「アインシュタイン タイムメモリアルルーム」
と作家「林芙美子」の記念室があります。(門司港レトロHPより)






旧門司税関
明治から昭和初期まで税関庁舎として使用されていた赤煉瓦が特徴的で
美しい建物で、現在は北九州市によって修復されており、資料展示室や
休憩所などがあります。(門司港レトロHPより)





国際友好記念図書館
中国の遼東半島にある都市「大連市」はかつて門司港とは国際航路で結ばれ
交流が盛んでした。
昭和54年に両市は友好都市を締結し更なる交流を深めてきました。
その友好都市締結15周年を記念し、ロシア帝国が明治三十五年(1902)
大連市に建築した東清鉄道汽船事務所を、そっくり複製し建築されたものが
国際友好記念図書館です。
ドイツ人技師が設計した特異な建築様式で作られていて、エキゾチックな外観が
すばらしい雰囲気です。
国際友好記念図書館の一階は中華料理レストラン、二階は中国・東アジアの文献を
収蔵した図書館、三階は資料展示室となっています。
(門司港レトロHPより)





旧大阪商船
大正6年(1917年)に建てられた「大阪商船門司支店」を修復した建物で、
八角形の塔屋と鮮やかなオレンジ色の外壁が目印です。
1階は「わたせせいぞうギャラリー」・「門司港デザインハウス」・
「カフェ・マチエール」が入っており、2階は海峡ロマンホールがあります。
(門司港レトロHPより)





門司港レトロ展望室
日本を代表する建築家・黒川紀章氏が設計した高層マンション『レトロハイマート』
の31階にある。
高さ103mから関門海峡や眼下の門司港レトロの街並みも見渡せる絶景のポイントです。
(門司港レトロHPより)

ここはレトロと名前がついてるものの1999年竣工の超現代的なビルで、
上部の半月状のものが実に印象的でした^^;




どの建物も外観をチラ見して写真を撮っただけでタイムアウトとなりました
おまけに、途中でスマホのバッテリー切れに~
やむなく残り時間は「旧大阪商船」ビル内の「​カフェ・マチエール​」で


バッテリー切れのため、こちらはガラケーで撮影ww




門司港には、まだまだたくさん近代建築が残っているようなので、
いつか丸一日とってユックリと散策したいものです

連日の暑さのため、外出するのは気が進まなかったんですが
・・・・
「平成29年6月から平成30年3月まで西洋館の修繕を行うため、来年の春
まで公開休止」というニュースを見て、重い腰をあげましたww



旧石川組製糸西洋館(入間市西洋館)
大正から昭和の初めにかけて全国有数の製糸会社であった石川組製糸の迎賓館として、
大正10年頃に造られた西洋風木造建築物。
建物外観は本館・別館ともに化粧煉瓦張り、内部は一部屋ごとの間取りを大きく取った
ゆっくりとした造りになっています。
玄関ホールの大理石製暖炉、各部屋ごとに特色をもつ天井や床、照明器具など、
当時の入間市の繊維業と石川組製糸の繁栄を知ることができる貴重な歴史的遺産
となっています。
(※国登録有形文化財、および入間市景観50選に指定)

 

建築日 大正10年(1921)7月7日上棟、大正11年~12年竣工
設計 室岡惣七(むろおか そうしち)
建築 関根平蔵(せきね へいぞう)
入館料 無料 ※現在は公開日のみ見学可


先日「武蔵豊岡教会」の帰りに外観を見た時は、いささか垢抜けない印象(コラ)を
受けたんですが…
内部を見学してビックリ~
各部屋とも意匠を凝らした造りで実に素晴らしかったです


各部屋のみどころ(説明リーフレットより)を少々

玄関ホール
正面に大理石製の暖炉が鎮座し、天井の模様は鉄板を叩き出してつくられたもの。

 

食堂
天井は幾何学的な意匠で飾られ、折上天井には透かし彫りが施されている




応接室
外国商人との商談の場として作られ、和風を強く意識した造りになっている。
天井は和風の折上の小組格天井でまとめられ、壁には当時の絹縁の壁紙が残っている。

 
                        ↑生糸をしまっていた戸棚だとか。


客室
天井と壁との境の角材が特徴的。西洋建築にある垂木形式モチーフにしたもの。
灯りはステンドグラス
 


階段
柱や手すりを一本の木を削りだして作り上げられている。
映画やテレビなどの撮影でしばしば使用されている

  

縦長の大きな窓から差し込む光が溢れる明るい階段は、手すりや柱の装飾が
とてもユニークでした
柱は「糸巻き」がモチーフなんだとか


2階ホール
天井は段差をもたせたシンプルな作り。
大広間への入り口には牛の毛皮が敷かれてます




大広間
西洋館で最も広い部屋。
創建当時の重厚なカーテンボックスに掛かる布は、それぞれ
すべて意匠の違う花の模様が織り込まれています。 

      

大広間北側のステンドグラス
  

ステンドグラスの題材は、中国の東洋画の画材「四君子(しくんし:蘭・竹・菊・梅)」
を基本としながら、独自の趣向を凝らしている。
右端は当地方の特産狭山茶の「茶の花と実」をイメージしたものにも見える。
作者は三崎彌三郎(代表作は国立科学博物館中央階段のグラスモザイク)と推定される。

和室
ニ間続きの和室
縁側を模した回廊には市松模様の組み木が施され、欄間は川越の名工
・野本民之助の手による透かし彫り。

 

この和室は戦後、進駐軍に接収されたさい洋間に改造され、床の間も
クロゼットにされたんだとか


別館
高い煙突が特徴的な平屋建て。
本館の賓客をもてなすための厨房などを備えていた。





以上、リーフレットから大幅に引用させていただきました<(_ _)> 
各部屋ごとに違う天井や床、というのが大きな魅力です
改修工事完了後、また訪れてみたいです

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